フィリピン留学の使い方

カランメソッドだけで英語がペラペラ話せるようになる効果がある?

よくカランメソッドを始めとする、DMEメソッドやいくつかの学校が提供しているオリジナルのダイレクトメソッド系の学習法の感想でこういったものがあります。

「カランメソッドでは数週間でペラペラにはならない」

しかし、基本的なことを言えばダイレクトメソッドだけで英語がペラペラに話せるようになると思うのが勘違いで、むしろダイレクトメソッドだけではペラペラになんてなりません。

そんな訳で、今回は英語がペラペラに話せるようになれないダイレクトメソッドは何のためのするのかについてお話してみましょう。

まずカランメソッドなどのダイレクトメソッドを知らない方はこちらをご覧ください。

フィリピン留学ではこれをマンツーマンで行うので、このように切迫した感じにはなりません。

ダイレクトメソッドは基礎能力を高めるためのトレーニング

ダイレクトメソッドで提供している学校を含めて多くの人が勘違いしているのが、それだけで英語が話せるようになるかのように考えられていることです。

では、ダイレクトメソッドは何の為にするかというと、基礎能力を高めるためのトレーニングだと思って下さい。

英会話学習に必要な初期のリスニング能力を短期間で育てられる

正しい構文を使って完全な文章で話す癖ができる

聞こえた英文をたくさん頭に留められるようになる

将来的にペラペラになるための基礎を作る

短期間に集中してダイレクトメソッドでトレーニングすることによって、主にこれらの効果を得ることができます。

リスニング能力を短期間で育てられる

ダイレクトメソッドを正しく行っている授業であれば、授業中に教科書を見ることは禁止されています。

これは、先生の声から英文を聞き取ることでリスニング能力を高めるためです。

しかし、教科書を見ながら授業をしてしまうと、ただ本を読んでいるだけなのでリスニング能力は鍛えられませんので、教科書を見ることは禁止されています。

「This is a pen.」など非常に簡単な英文から始めることで、初心者でも自然にリスニング能力を高めていくことができますね。

正しい構文を使って完全な文章で話す癖ができる

ダイレクトメソッドでは必ず完全な文章「フルセンテンス」で話さなければいけません。

例えばこういった例文があったとします。

先生:Is there anything on the table?
(テーブルの上に何かありますか?)

生徒:No.
(無い。)

普通の会話であればこれで終わってしまいます。

しかし、これでは何の練習にもなりませんし、こんな会話を続けていても英語は話せるようになりません。

そこで、ダイレクトメソッドでは必ずフルセンテンスで答えます。

先生:Is there anything on the table?
(テーブルの上に何かありますか?)
生徒:No, there isn’t anything on the table.
(いいえ、テーブルの上には何もありません。)

良くカランメソッドの授業を受けていると、その影響でフルセンテンスで話してしまって先生に「カランみたいだね」と笑われてしまった。
こんな話を聞きましたが、それは初心者の状態としては最高の褒め言葉と思って構いません。

むしろ、そんなことで笑う先生がいることが学校の教育不足で、そこは使った生徒を褒めるように先生をトレーニングしなければいけません。

将来的に英語が話せるようになるために大事なことは「必ずフルセンテンス」で話せるようになることです。

「自然な英語じゃない」という人もいますが、そんな人は無視して大丈夫です。

砕けた英語でいいなら留学する必要もありませんし、学校は正しい英語を教える場所です。

丁寧にきっちりとした英語を使えるようになってから、状況に応じて砕けた英語を使い分けるようになればいいでしょう。

いつも砕けた英語しか話せないなんて、礼儀なしに所構わずに若者口調で話しているようなものですからね。

相手によって言葉を使い分ける能力がある人になりましょう。

聞こえた英文をたくさん頭に留められるようになる

ダイレクトメソッドでフルセンテンスを聞き取って、フルセンテンスで返すトレーニングをしていると、徐々に一度に聞き取れる英語の量が増えてきます。

例えば最初のころはこのような文章でも初心者には難しいいです。

先生:Is the pen under the book?
生徒:No, the pen isn’t under the book. It’s on the book.

しかし、何度も同じ様な文章を繰り返してトレーニングしている内に文章を構成しているパターンが身についてきますので、長い文章でも対応できるようになります。

先生:Do you take this book home with you after the lesson?
生徒:No, I don’t take that book home with me after the lesson.

注意点は、英文をオウム返しするだけなので、暗記力勝負だと思っているとツライだけになってしまうということです。

暗記して返すのではなく、先生のリードに従って何度も何度もオウム返しすることで、自然と聞き取った英語を頭に留める癖がついてきますので無理して暗記する必要はありません

自然に頭に留める事ができないということはただの練習不足か、その例文を練習するだけのインプット学習が足りていないだけのどちらかです。

その場合は、インプットをしっかりして、何度でも同じパートを反復練習すればそれで大丈夫です。

ダイレクトメソッドで英語はペラペラにならない

ここまでご説明したように、ダイレクトメソッドは基礎能力を上げる、基礎を作るための学習法です。

初期の段階でこういったトレーニングをした方が、より効率よく短期間で英語を習得できるようになるのは間違いありません。

ただ、皆さんが考える英語がペラペラに話せるようになるというのは、思ったこと、感じたこと、伝えたいことを日本語のように自然に話せるようになることをイメージしていると思います。

しかし、ダイレクトメソッドの授業だけを頑張っていても、それらは話せるようになりません。

何故かと言えば、学校で勉強する教科書の中に皆さんが頭の中で思ったこと、感じたこと、伝えたいことは例文として掲載されていないからです。

それならダイレクトメソッドなんて必要ないと思ってしまうのも仕方ありません。

しかし、そうやって基礎の反復をしない為に多くの人が「拙い英語で少し話せるようになったレベル」から抜け出せません。

ですので、ダイレクトメソッドで、ペラペラになるために必要な基礎英語を使いこなせるようになって、初めて自由に話せるようになるための学習に取り組むのが一番効果的ですね。