セブ島の治安はどうなの?
フィリピン留学ってイスラム関係のテロは大丈夫なの?
フィリピン留学はかなり一般化されてきましたが、フィリピンはまだまだ危険という認識が根強く残っているので、治安に対する不安を口にする方は多いです。
結論から言えば「セブは海外で当り前のことに注意していれば危険は少ない」と言えます。
そこで、フィリピンセブ島の治安がどういったものなのかご紹介しましょう。
セブ島の治安は毎月どこかで留学生が被害に遭う
セブ島が日本のように安全かと言えばもちろんそんなことはありません。
セブに到着すればすぐに分かりますが、安全な高級ビーチリゾートなどはごく一部な話で、それ以外はインフラも整わず、極一部のエリアを除けば雑多な街です。
もちろん、夜に歩けば道端で寝ているホームレスの人達もたくさんいます。
フィリピン留学をしている留学生も毎月のようにどこかでスリや詐欺の被害に遭っています。
それでは、フィリピンの治安について知っておくべきことについて掘り下げてみましょう。
夜は治安が悪いセブ島での安全対策
セブで留学している人がどれだけ被害に合っているかというのは定かではありませんが、少なくても毎月数人程度は何かしらの被害に合っています。
今の所「日本人留学生が殺害された」というような悲しいニュースはありません。
ただ、私が知っているだけでも「良く五体満足で無事に帰ってこれたね。」と思うような被害に遭っている留学生にも何人か会っています。
このように書くと「やっぱり怖いんだ」「セブは危ないんだ」となるかも知れません。
しかし、セブで被害にあっている留学生の多くは海外でしてはいけない行動をして居るために被害に遭っている人がほとんどです。
私はフィリピンに6年間住んでいますが、私の周辺にいる日本人の友人や知人は一度も外出先でトラブルに遭ったことがありません。
正直に言って、2012年にセブに来た当初からセブが危ない場所だと思ったことは一度もありません。
実際に、私は「安全な場所」と認識している所であれば深夜でもジープニーに乗りますし、深夜でも歩いて帰ります。
セブに限って言えば、学校やエージェントなどのホームページでも「セブ島は安全」ということを書いていて、私もそのとおりだと思います。
では、どのような行動をすればセブ島で犯罪被害に遭うのか見てみましょう。
治安が悪くなる夜にセブ島の歓楽街をブラブラする
セブでは有名な通りに「マンゴーストリート」というのがあります。
今では大統領が行っている麻薬戦争の影響でかなり廃れた感じはありますが、それでも売春などは普通に行われています。
夜になってからマンゴストリート周辺の路地に入ればアチコチに客引きがいます。
そんな所を深夜に外国人がお酒を飲んで治安が悪い場所をブラブラと歩いていれば何かあって当り前ですよね。
留学に来て買春をしている留学生も普通に居ますし、むしろ「フィリピン留学したら1度は売春しないとね!」と考えている留学生も少なくありません。
留学をする前に治安を気にする方が夜の歓楽街をうろつくようなことは無いはずなのですが、実際に現地へ来ると誘われたり、社会勉強気分でフラフラと言って被害に遭うこともあります。
セブで危険だと言われる地域にわざわざ行く
セブ島の治安が悪いと言われている地域はだいたい貧困層の人達が住む場所です。
ボランティアのスタディツアーなどで貧困地域などに行く分には良いのですが、カルボン・マーケット、コロンストリートなど夜間は危ないと言われる地域にわざわざ観光客気分で夜に行く留学生もいます。
こういった地域には観光スポットもあるので行くのは全然構わないのですが、行くのであれば遅くても夜8時頃までです。
しかも、人気の多い大通り以外は歩いてはダメです。
夜中はどうなるのかとわざわざ遅い時間に行けば、早い時間とはまったく違う雰囲気になるので本当に危険です。
カルボン・マーケットが賑わうのが深夜なので行きたいという方もいますが、それは絶対にしてはいけません。
セブで深夜の移動はタクシーが必須
よくあるのが深夜まで飲んで遊んだ帰りに宿舎まで近いからと歩いて帰ってしまうパターンです。
いつも通っている道だから大丈夫だと思って歩いていると、急にバイクが寄ってきてホールドアップに遭う事があります。
現地のフィリピン人ですら必ずタクシーを利用する時間に、外国人がお金を持ったままフラフラしていればやられて当然です。
フィリピン留学に関わる某人気サイトでも「被害に遭いました。セブは危険。」と言った内容のブログが掲載されています。
しかし、スリやひったくりが多いので深夜に歩いてはいけないと認知されている場所をフラフラ歩いていてホールドアップされて「セブは危ない」と言われても、それは自分が悪いとしか言いようがありませんね。
そんなことをしていれば、日本のような安全と言われる国々以外ならどこへ行ってもやられます。
ジプニーなど乗合バスに観光客丸出しで乗る
フィリピンにはジプニーという乗り合いバスがありますが、基本的に観光客用ではありません。
もちろん誰が乗っても良いのですが、通常はお金がある外国人は乗りません。
乗るとしても現地に紛れ込む格好であったり、無駄なお金を持たずに乗っています。
ですが、留学生の中にはリゾートに行くような格好をして乗ったり、入り口が全開のトートバックで乗り込んだりするので、スリなどに遭ってしまいます。
ジプニーに乗車しているフィリピン人の多くは月給数千円から3万円程度で働く人達です。
お金を持ってキラキラと光った外国人が乗ってきて、チャンスがあったらその気が無かっても突発的にやってしまっても仕方ありません。
ちなみに、現地のお金持ちはまず乗りませんし、セブで有名な学校に通っているようなフィリピン人学生も乗りません。
海外のレストランで置き引きに遭う
海外のレストランで自分の手荷物を椅子に掛けておいたり、足元に置いたりする人は日本人に多いですが、これも海外では絶対にやってはいけない行動です。
最近はフィリピン人だけでなく、韓国人の犯罪者も多くなっています。
周囲に外国人しかいないからと荷物を椅子に掛けていたら、後ろに座っていた韓国人グループにやられたということも増えてきています。
フィリピンにくれば分かりますが、フィリピン人でもレストランで食事などをしている時は荷物を大事に抱えています。
また、例え友人の家だとしても自分の荷物は肌身離さず持っている当り前です。
さらに、荷物を席に置いたまま離れる人が居たりするので驚きしかありませんね。
フィリピン留学で良くある詐欺・被害額が大きい
フィリピン留学で良くある詐欺が「賭博詐欺」です。
これが一番危ないですし、被害額が数十万円単位と非常に大きくなります。
どういう詐欺とかと言えば、このような流れが一般的です。
1.モールやカフェなどで知らない人(男女問わず年齢バラバラ)に英語で声を掛けられて、そのまま会話を楽しむ。
※声を掛けてくるのはフィリピン人だけでなく外国人の場合もある。
2.友達になってそのままパーティに誘われてついて行く。
※パーティは本当に普通の楽しいパーティ風で騙される
3.ローカルの遊びだと説明されとても安い金額を掛けてカードゲームが始まる
4.近所のお金持ちを嵌めて儲けようと持ちかけられる
5.いかさまでしばらくは大金を手にするが、最終的には追い込まれる
6.スマホやクレジットカードの引き出し限度など全て取られる
最後に渡さなければ良いというような考えを持つ人も居ると思いますが、賭博をしている段階で自分自身も犯罪者ですので警察を呼んでも一緒に捕まると脅されます。
自分が嵌められている時点では周りは危なそうな人で固められていることもあります。
また、呼んだ警察がそのグループに加担していて、自分だけが捕まって釈放に大金を支払うことになる可能性も十分にあります。
これはそういった犯罪を知っている知らないは関係ありません。
英語を学びに来ているので英語で話しかけられたら舞い上がるのは分かりますが、海外で知らない人に声を掛けられて着いていってはダメですよね。
「知らない人に着いていかない」は日本でも物心付いた頃から、親や学校に注意されることですからね。
しかも、そんな子供でも理解しているようなことを、まともに言葉が通じない発展途上国でするなんて自殺行為でしかありません。
セブ島で治安が悪い場所・地域
留学生が良く被害に遭う場所と言えば先にも書いた「マンゴーストリート周辺」「ITパーク周辺」などが挙げられます。
ただ、被害が多い地域でも危ないのは本当に夜中になってからですので、昼間に行動する限りはまず問題ありません。
ですので、その周辺に学校があるので危険と言うわけではありません。
●地図の紫部分がマンゴーストリート、赤い部分がITパークの周辺
セブで有名な危険な場所・マンゴーストリート周辺の地域
マンゴーストリートは、今でも言わずと知れたセブ島では有名な夜の繁華街です。
ドゥテルテ大統領になってからは、マンゴーにあるお店が摘発されて閉鎖などに追い込まれているので、2015年位と比べれば閑散としており、クラブなどのお店も分散していますね。
横に伸びている線がマンゴーストリートで、縦に伸びている紫の線には売春婦などが立ち並んでいるので21時頃をまわってからの夜間は避けるべき道です。
マンゴーにはクラブ、飲み屋、風俗系のお店などが集まっていますので、何かありそうなことは容易に想像付きますよね。
夜のマンゴーストリートは危険ですので、絶対に立ち入らないことを誓約書として提出してもらう学校もあります。
この周辺で一番多いのはスリで、被害者は主に男性です。
夜遊び好きな日本人シニアの方も多い場所なので、シニア留学の皆さんも注意して下さい。
スリの犯罪のパターン的には、歩いていると女性が数人で話しかけてきて、囲まれて抱きつかれたりしている内にポケットの携帯や財布を抜かれているといった感じです。
数年前までは、警察官が職務質問中に麻薬やマリファナなどを所持しているように仕組んだセットアップなどもありましたが、そういった犯罪は大幅に減っているようですね。
セブで1番安全で綺麗な場所・ITパークの周辺も危険
ITパークは経済特区で、ビルが立ち並び、おしゃれな店が集まるある雑多な街並みから隔離された場所です。
ITパークの中や周辺にはいくつかの語学学校もあり、便利な場所として多くの留学生に利用されています。
しかし、隔離されたITパークの中は比較的安全でも、その周辺となると話が変わります。
ITパーク内は安全でも、周辺の道路ではスリ・ひったくり・強盗など少なくない数の留学生が被害に遭っています。
やはり、襲う方からすると一番安全な日本人を狙う犯罪者が集まりやすいですからね。
この辺りはバイクタクシーも多いので、安易に乗って被害に遭う人もいます。
フィリピン留学で留学生がよく遭う被害
それでは、まとめも兼ねて留学生がよく合う被害をご紹介します。
海外ではしてはいけない当たり前の行動ばかりですので、このような行動さえしなければ被害に遭う可能性はかなり低くなりますね。
セブ島で深夜に歩いて帰る
午前3時まで遊ぶのは1000歩譲って仕方ないとしても、治安の劣る外国で深夜に歩いて帰るなんて、とんでもないことです。
深夜に歩くなんて教育を受けたフィリピン人であれば誰もしません。
短い距離でもタクシーで帰って当たり前です。
セブで夜間にバイクタクシーに乗る
誰かもわからないから、危ないと言われているバイクタクシーに昼間ならまだしも、深夜に声を掛けられて乗る人がいることにビックリです。
日本で言えば、深夜に道を歩いてたら「同じ方向だから乗って帰る?」と声を掛けられて乗ることより100倍は危険です。
海外で後ろポケットにスマホや財布を挿して歩く
日本では一種のファッションかも知れませんが、海外で携帯や財布を後ろポケットに挿しているなんてご自由にお持ち帰り下さいと言っているようなものです。
海外で自分の荷物から目を離す
海外で荷物を置いて席を離れるなんて、取られても良いと思っているとしか考えられません。
海外で荷物を置いて離れる
大事な物は肌身離さず、目の届かない所に置かない位は海外では最低限の常識です。
アジア圏ならどこの国へ行ってもみんな荷物を抱えて座ってます。
フィリピンで銃を持っているのは犯罪者だけじゃない
忘れてはいけないのはフィリピンは銃社会です。
個人で所持している人も普通に居ますし、街中のお店にはたくさんガードマンが居て、拳銃からショットガンまで所持しています。
ガードマンに拳銃を向けられたような経験はもちろんありませんが、日常的に見ることは間違いありません。
どちらかと言えば、銃を携帯したガードマンが居るからその近くは安心という感覚の方が大きいですしね。
ただし、フィリピンの犯罪者は犯罪を犯す時に多くの場合でなんらかの武器を所持しています。
「スリにあったけどあいつしか考えられない!ビーサン履いてるし、貧弱そうだから勝てる!」
と思って追いかけたら、銃を向けられたという話もありますので要注意です。
被害に遭っても追いかけてはいけない、戦ってはいけない、こんなことも海外では当たり前です。
2016年には南米でも二人組にスマホをひったくられた世界一周中の大学生が追いかけたところ、追いついた時に銃で撃たれて即死するという残念な事件がありました。
武器と言ってもナイフ程度しか出てこない日本とは違いますので、ムカついても悔しくても諦めた方が良いですね。
もちろん、一般人でもお金持ちは護身用に持っている人もいるので要注意です。
セブでテロは起きていない
ここ最近は世界中でテロが起きていますし、元々治安は良くないと言われがちなフィリピンやセブだと余計に怖いですよね。
特に一時期日本では「フィリピンのミンダナオ島で戦闘」などが報道されましたので、其のイメージが残っている人もいるでしょう。
実際にはセブ島には全く関係無い場所のミンダナオ島がどこかというよりも、フィリピンで戦闘があったということしか普通は考えませんので、フィリピンは危ないという風評が立ちました。
フィリピンは個人での銃の所持も許可されているので、銃を持っている人も多いですし、道端のガードマンなども普通に拳銃やショットガンをぶら下げています。
ただ、少なくても私がフィリピンに関わり始めてから6年、マニラでは小規模なテロが数回起きていますが、セブ島でテロは聞いたことがありません。
しかし、その6年の間に世界中でテロが起きているので、いつ何処で起きてもおかしくはないと思います。
セブにはイスラムの過激派などはいるの?
セブでイスラムの過激派が潜んでいるとすれば、すでに何らかのテロが起きていても不思議ではないので、今のところは心配不要だとは思います。
しかし、当たり前ですが世界三大宗教のイスラム系の人はセブにも普通にいます。
フィリピンの宗教は圧倒的なキリスト教ですので、カトリックが85%程度、その他のキリスト教宗派が10%のフィリピンでも約5%のイスラム系の人達が存在しますね。
ただ、その多くがテロ騒ぎがあったミンダナオ周辺とも言われています。
ちなみに、ミンダナオ島には「イスラム教徒ミンダナオ自治地域」という自治区域がありますね。
フィリピン留学で危険を避けるのは簡単
このように色々と書いているといろんな犯罪があって危ないなと思うかも知れませんが、海外で注意することを当り前にしていればほぼ全てが避けられる犯罪です。
・知らない人に着いていかない
・荷物を目の届かないとこに置かない
・カバンやリュックはスられないように気を抜かない
・暗くなってからフラフラ歩かない
・興味本位で危ないと分かっている場所に行かない
・行動する時は質素な格好を心がける
全て日本でも子供に教えるレベルの行動ですよね。
この海外では当り前のことを守っているだけで、被害に遭うことはほぼありません。
少なくてもここまでしっかりと読んで、危険性がイメージ出来た方はフィリピン留学中に犯罪被害に遭うことは無いと思いますよ。