フィリピンで留学した後にそのままマニラやセブで仕事を見つけたいと思っていますが、そんなことも可能ですか?
実際、留学後にそのままフィリピンで就職したり、インターンになって少しでも長く滞在している留学生の方は少なくありませんね。
英語のためにフィリピンに残りたい人
人生を変えるためにフィリピンで生活したい人
日本の社会に疲れたのでフィリピンでのんびり仕事がしたい人
しかし、残念ながらフィリピンで働くということは良い面よりも悪い面の方が多いので、そういった現実をしっかりと認識してから計画を立てることをおすすめします。
それでは、留学後にフィリピンで働くデメリットをご紹介しましょう。
フィリピン留学後にセブやマニラで就職はできますか?
留学後にフィリピンで働けるかどうかと言えば、だいたい誰でも働けます。
もちろん、職種にもよりますが、何でも良いなら働けない方が珍しいのではないでしょうか?
今後、世界経済の中心となっていくことが予想されるアジアは、海外就職先としてもおすすめですが、すでにワーキングビザの取得が厳しくなり始めています。
アジアでも「大卒+実務経験3年~5年+前職との関連性+スキル+英語」が無ければ働くことができないのが一般的になっていますね。
もちろん、現地に飛び込んでコネなどを作れば、そういった要件をクリアしなくても働ける可能性がありますが、誰にでも出来ることではありません。
その点、フィリピンは「学歴なし+実務経験なし+英語力なし+スキルなし」の無い無いでも、日本人であれば働くチャンスがゴロゴロとしいています。
留学後にフィリピンで働くデメリット
そんな海外就職希望者に優しいフィリピンですが「誰でも働くことが出来る=待遇が悪い」は直結するので要注意です。
日本の学歴不問、年齢不問、未経験者歓迎という会社は離職率が高く、労働環境が悪い場合が多いのと同じですね。
ここでは、フィリピンで働くデメリットをご紹介しましょう。
フィリピンで働きながら英語の勉強は難しい
フィリピンと言えば英語が当たり前に通じるので、普段から英語を使うには良い環境ですが、残念ながら日本人が必要になる環境の仕事で、普段から英語を使う仕事はあまりありません。
英語を使う仕事があったとしても、それは英語が話せる人が任される仕事なので、英語が話せない人はできる仕事しか割り振られません。
また、多少英語が使える環境であったとしても、英語はインプットして実践で話す練習をするから伸びるのであって、インプットをしていなければ伸びません。
海外で生活していたら英語が話せるようになるのかと言えばそんなことがないのと同じで、仕事をしていても慣れてくると最低限に必要な英語しか使わなくなりますので、英語力はほぼ伸びませんね。
もちろん、フィリピンで日本企業以外の営業に行くような仕事であれば話は別ですが、そこで給料の高い日本人を雇うのであれば格安で雇用できるフィリピン人を雇いますよね。
フィリピン・セブは管理職でも給料が安い
日本人がフィリピンで働くとなると、入った時点で管理職だったり、管理職候補ということが当たり前です。
しかし、フィリピンでもマニラであれば8万ペソ(18万円)ほどの仕事が普通ですが、セブの場合は5万ペソ(12万円)くらいがスタートになります。
マニラの8万ペソでも、他国に比べれば安めのスタートですが、セブの給料の安さは酷いですね。
しかも、手取りで5万ペソであれば生活はなんとかなったとしても、総支給額が5万ペソだったとすると30%ほどの税金を取られるフィリピンでは死活問題です。
さらに言えば、その給料の安さでも会社は日本人として働き方を求めますので、セブで時間に余裕がある定時仕事ができると思ったら大間違いです。
もちろん、外資であれば勤務時間はしっかりとしていますが、その分きっちりと結果を残さなければ契約更新してもらえないということになりますね。
フィリピンの仕事ではスキルにならない単純作業が多い
残念ながらフィリピンで出来る仕事の多くは、将来役に立つスキルが身に付くような仕事がありません。
例えば、英語学校のスタッフなどでも、働いたことがあるという人生経験にはなりますが、全権を持ったマネージャーとして学校を運営しない限りは誰にでもできる仕事ばかりです。
問い合わせ対応、生徒さんの相談相手、空港ピックアップ、先生のトレーニング相手はどれだけしても、キャリアを上げるために役立つスキルにはなりませんよね。
もちろん、スキルが身に付くような仕事もありますが、スキルを身に着ける仕事は最初からある程度スキルがある人がするものなので、インターンとして無償で働く以外にチャンスはほぼありません。
さらに言えば、スキルが身に付く会社で働いたとしても、スキルは自分が努力して身に着けるものであって、行けば教えてくれると思っていると一生どうにもなりません。
フィリピンはそれほど物価が安くない
フィリピンは物価が安いと言われていますが、正直に言ってフィリピン人の生活レベルに毛が生えたレベルで生活するには安いですが、日本人としての最低限で暮らそうと思うと全然安くありません。
部屋を借りるだけで月3万~5万は必要になりますし、食費、光熱費などを含めれば日本の地方で生活している方が安い場合もありますね。
さらに、現地でいる日本人コミュニティなどの付き合いが出てくると、1回食事に行くだけで日給の半分が出ていくことになってしまい、誘われる度にキツイと感じるようになる場合もあります。
フィリピン生活では孤独になりやすい
フィリピンで働く前から現地のコネや仲間がすでにいる人は良いですが、誰も知り合いがいない状態で就職してしまうと、相当なコミュニケーション能力がないとかなり孤独になります。
学校などのスタッフであれば、留学生や他のスタッフと交流できるので良いですが、日本人がいない職場を選んでしまうと、仕事場以外誰とも話さないという生活に陥ってしまう人もいます。
最近であれば、SNSなどで現地で働く人と繋がって、現地で友達になることもできますが、現地で働いていれば誰とでも仲良くなれる訳ではありません(笑)
セブ留学のお客様じゃないので現実を見ることになる
留学中はあんなに楽しかったのに働き始めたら、好きだった学校が嫌いになったり、フィリピン人が嫌いになったという人も当たり前にいます。
現地スタッフにしても、あなたが留学中の時は親切にしてくれますし、友達のように仲良くなることができますが、管理する側とされる側になると話が変わります。
怒る時は怒らないといけませんし、勤務態度によってはペナルティも自分の権限で与えないといけません。
そして、残念ながら現地スタッフの中には会社で決められたルールだから仕方ないと考えずに、それを会社から言われているとは思わず「あなたから言われている」と矛先をあなたに向けることもあります。
また、どれだけ同じ事を言ってもその時は聞いたようにして、何度でも同じミスを繰り返すスタッフなんて当たり前にいます。
昨日まで味方と思っていた人が翌日には非常に態度が悪くなるなんてことも普通です。
そういったことを繰り返す内にフィリピン人と働くことに疲弊して、働くのが嫌になってしまうこともありますしね。
ストレスが頂点に達した人の中には、開き直ってフィリピン人スタッフの代えはいくらでもいると考えて、何も期待せずにフィリピン人にケチを付けまくる人になる場合もあります。
酷い話に聞こえるかも知れませんが、フィリピンで長く会社を経営している日本人だけでなく、フィリピン人の社長も自分の言いなりになる人以外は必要ないのでホトンドそんな考え方ですよ。
まとめ
どうしても、今すぐに海外に出てみたいという人であれば、フィリピン留学で英語を身に着けた後にセブやマニラで就職することも悪くありません。
しかし、大卒で30代前半程度までの人であれば海外就職するにしても、フィリピンではなく給料が良くて、しっかりとしたスキルが身に付く仕事があるマレーシアやシンガポールなどから狙う方がおすすめですね。
その2カ国がダメでも、ベトナム、インドネシア、台湾などで働く方が最低給与が高いですし、帰国した時に話題にもなりやすいです。
こういうのもなんですが、フィリピンで働いてましたと言ってもキャリアにならず、マイナスに見られることの方が多いですし、給料面でも良くないのであくまで最終手段として考えるのが正解かなと個人的に思いますね。
ただ「会社に頼らず自力でなんとかする」というバイタリティがある人であればフィリピンはとてもおもしろい環境ですよ。