フィリピン留学を1ヶ月してTOEICのスコアを上げようと思いますが、どれくらい上がるものですか?
フィリピン留学では短期間で集中して勉強して、一気にTOEICのスコアを上げたい人や英語力を上げることを目的にする人も少なくありませんね。
私が出会った限りは、留学生が1ヶ月でTOEICのスコアを伸ばした最高点は220点ですが、これは稀なことですので、平均的なスコアの方が大事でしょう。
この記事は、主にTOEIC500から600ほどの人が、フィリピン留学を1ヶ月すればどれくらいTOEICのスコアが伸びるのか、効率よくTOEICのスコアを伸ばす方法などについての内容です。
フィリピン留学1ヶ月でTOEICのスコア
フィリピン留学だけではありませんが、TOEICのスコアを上げる為に必要な時間は下記のような配分が一般的だと言われています。
300点⇒400点 | 300時間 |
---|---|
400点⇒500点 | 300時間 計600時間 |
500点⇒600点 | 300時間 計900時間 |
600点⇒700点 | 300時間 計1200時間 |
700点⇒800点 | 600時間 計1800時間 |
800点⇒900点 | 600時間 計2400時間 |
あくまで一般的な数値なので、どのような学習をするかや1日3時間で300時間なのか、1日10時間で300時間なのかでも学習効率は変わってきますね。
例えば、冒頭に書いたTOEICのスコアを220点上げた人の場合は、留学開始時点で350点ほどでした。
平均で言えば220点を上げるのに600時間は必要なのに、たった250時間ほどの学習時間で350点から570点まで上げてしまっています。
反対に、4週間留学して200時間勉強しても100点も上がらなかったと言う人もゴロゴロいるのも事実ですね。
フィリピン留学では、平日に10時間の学習、土日に各5時間の学習をしたとして240時間の学習時間を確保できます。
全員が同じとは言えませんが、現時点の自分のTOEICスコアから考えて、欲しいスコアを取るのにどれくらいの時間が必要かはだいたい予想が付きますね。
もちろん、学習時間を確保すればそれだけで伸びると言う訳ではありません。
●どのような学習をしているか?
●本当にすべての時間で集中して学習しているか?
●学習経過をしっかりと記録しているか?
留学してTOEICが伸びない理由
留学してTOEICを伸ばしたいと希望する人は多いです。
むしろ、大学生や20代の方のほとんどの人がTOEICのスコアとスピーキング力を上げることを希望しますね。
もちろん、その気持ちはよく分かるのですが、TOEICとスピーキングの両方を希望する人は残念ながらどっち付かずになり思ったようにスコアが上がらない人
例えば、TOEIC400点以下くらいの人であればスピーキングのために適切な学習をすることで、3ヶ月あればTOEIC600点くらいまでは十分に伸びます。
何故かと言えば、TOEICで600点取るための学習は、中学と高校の基礎英文法が中心になり、その基礎文法が大事なのはスピーキングも同じだからです。
しかし、TOEIC550点くらいを越えている人で、TOEICのスコアを取ることが最優先なのであればTOEICのスコアを取るための学習に集中しないといけません。
なぜなら、TOEICが600点を越えたくらいからは、TOEICのための勉強をしないと効率よくスコアが上がらないからです。
それが留学期間が1ヶ月しかない人が、中途半端にTOEIC50%でスピーキング50%などと、リソースを分けてしまうとどちらも結果を出せないということになってしまいます。
TOEICのために1ヶ月240時間学習しても平均は100点前後しか上がらないのに、50%にすれば効率が半分以下になるのは言うまでもありませんよね。
留学してTOEICのスコアが上がる人
留学してTOEICのスコアが上がる人のポイントとしては、TOEICのスコアを上げることを重視してTOEIC以外の勉強は考えない人です。
TOEICのスコアという目的が決まっているのであれば、まずはTOEICに集中して納得の行くスコアが取れた段階でスピーキングや話すための英語に移行している人が確実にスコアを伸ばしています。
例えば、TOEIC LRが500点前後であれば、就職などの採用の最低限になる650点に到達するには約450時間~500時間が平均となりますので1ヶ月では厳しいのは言うまでもありません。
最大限勉強して平日1日12時間、土日も8時間として4週間とすると約300時間は確保できます。
4週間で300時間頑張ったとしても、留学開始が500点であれば600点を目指しつつ良ければ650点といったところになります。
こういったことから、TOEICのスコアアップを目的とするのにスピーキングの学習を並行しようとすることがおすすめできない理由が想像しやすいと思います。
TOEICに不要な単語は覚えない
例えば、現時点のTOEICスコアが550点~600点ほどだとします。
この場合に単語の学習としてDUO3.0やキクタンなどをしている時点でアウトです。
どちらもしっかりと学習しておいて損はないオススメ教材ですが、TOEICのスコアを取りたいのであればTOEIC頻出単語だけするのが正解です。
例えばTOEICでは「rarest」「rare」「rarity」「rarely」などの違いは覚える必要がありますが、DUO3.0は幅広い単語が掲載されているのでTOEICには出題されないような単語もたくさん紹介されています。
要は、知らない単語だから手当たり次第に覚えれば良いと言う訳ではなく、TOEICに出題される単語を集中的に覚えないと時間の無駄ということですね。
他にもいくつかありますが、この辺りの教材が鉄板でしょう。
●新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ
●新TOEIC R TEST 出る順で学ぶボキャブラリー990
●TOEIC TEST 単語特急 新形式対策
●新TOEIC TEST 単語特急2 語彙力倍増編
●TOEIC(R) TEST 英単語 出るとこだけ!
TOEIC600点近辺の人が文法の学習をするのに、スピーキングの要素が強い瞬間英作文で短文を作る練習をしているのもあまり効率はよくありませんね。
TOEICとスピーキングを同時に学習する方法
フィリピン留学で、TOEICとスピーキングの学習は両立させようとしない方が良い理由を書いてきましたが、それでも両立させたいのであればいくつか方法はあります。
ただ、学校の授業で対応してもらえることと、学校以外で自分自身でしなければどうしようもないことがありますので、その辺りは自分自身の頑張り次第です。
スピーキング練習の教材はすべてTOEIC教材を使う
簡単な話ですが、スピーキングの練習にTOEICの教材を利用すれば良いですね。
例えば、声を出してのシャドーイングや音読にはTOEICの音源を使えば、英語を話す練習には十分役立ちます。
日常会話では無いですが、話している内容が違うだけで置き換えれば日常会話で使える文章はたくさん含まれていますね。
練習している内容がすべてTOEICなので、シャドーイングでリスニング力とスピーキング力、音読ではリーディング速度の向上などの効果も見込まれます。
ただし、一般的な学校でTOEIC教材をスピーキングに利用しているような学校はありませんので、学校の授業とは別に自習時間にすることになります。
発音矯正をしっかりとする
私のブログでは何度も書いていますが、発音矯正は発音の向上だけでなくリスニング力の向上にも大きく役立つので非常に重要です。
むしろ、発音で英語の音の学習をしっかりとしていないにも関わらず、リスニング練習と言って何度も音源を聞いているという学習方法はどうかと思います。
また、発音を一通り学習すればそれで終わってしまう人も多いですが、発音学習に終りはありません。
一通り英語の音を学習したのであれば、授業でTOEICの教材を音読して、先生には徹底的に発音を矯正してもらうというのも非常に良い学習になります。
この点については、学校によって対応してくれると思いますが、先にお伝えしておくとこの方法は「まったくおもしろくない」ので生徒も先生も忍耐が必要です。
フィリピン留学でTOEICを上げるために
ここまでTOEICについて書いておきながら言うのもなんですが、私は個人的には留学してまでTOEICに集中するのであれば日本で頑張れば良いと思っています。
留学しなくても、日本でTOEICスクールに通って、留学予定期間をすべて学習に当てれば同じですよね。
TOEICは、留学してもTOEICのために学校から学べることは少ないです。
なぜなら、英会話は外国人と話慣れることで身につきますが、TOEICはとにかく覚えると言う要素と、TOEICの問題に慣れると言う要素が強く、どちらも他人が助ける事ができないからです。
ハッキリ言って、留学しても自分自身でどれだけ頑張るかがほぼ全てになります。
しかし、留学して学校が作り出す環境はモチベーションを保つためにも重要です。
大学受験で1人でコツコツするよりも、学習塾に入った方がやる気が上がり易いのと同じですね。
どうしても日本では集中できないから「虎の穴のような環境」を求める人の方が圧倒的に多いですので、フィリピン留学してTOEICをするのは非常に有効な手段でとなります。
そういった点からも、留学してTOEICの学習をするのであれば「どのようなカリキュラムなのか?」ではなく「どのような学習環境であれば自分に向いているのか?」の方が案外重要だったりしますね。