フィリピン留学で日本人が少ない学校や場所を探していますが良い学校はありますか?
フィリピン留学だけでなく、英語の勉強をしようとする人はどこの国へ留学へ行くにも多くの留学生が日本人が少ない学校を求めます。
しかし、結論から言ってしまえば、これから英語の勉強を始める人がフィリピン留学するのに日本人が多い少ないや国籍比率はまったく関係ありません。
特にフィリピン留学については日本人が少ない学校よりも、日本資本で日本人が多い学校の方が評価が高い傾向にありますね。
ここでは、フィリピン留学には日本人が少ない方が良いという大きな勘違いについてまとめています。
フィリピン留学は日本人が少ない方が英語が伸びる?
ちょくちょくフィリピン留学経験者のブログや口コミで発信されている意見があります。
個人のブログだけでなく、留学エージェントなどのサイトでも「日本人が多いこと」をマイナスポイントとして掲載されていることがあります。
そういったことが理由でフィリピン留学では日本人が多い学校を避ける方もいますし、EOP(英語のみで母国語禁止)がある学校を選ぼうとする人もそれなりに多いのは間違いありません。
実際に、私自身も留学で英語を勉強することがどういったことか知らずに留学先を探していた時は、留学先にカナダやオーストラリアを考えていました。
もちろん、日本人が少ない方が英語漬けになれて良いだろうと考えて、一生懸命に日本人が少ない場所を探していましたしね。
しかし、フィリピン留学で日本人が少ないことはなんのメリットにもなりませんし、英語の初級者にとって英語力が上がるかどうかにもまったく関係ありません。
ではなぜ多くの人が国籍比率を気にして、日本人が少ない方が留学に良いと考えるのでしょう?
留学先で日本人が多いと日本語ばかりで英語漬けになれない?
まず、日本人が少ない学校を選ぶ理由の多くが間違いなくこれが原因ですね。
日本人が少ない学校へ行けば他の生徒との会話は自然と英語になるので、自然と普段から英語を使う環境を作れるということです。
実際に、フィリピン留学をした人の体験談や口コミにもこのような意見があります。
フィリピン留学の場合は日系の語学学校に行くと授業以外は日本語ばかりになるので英語が伸びないと言われているのも本当です。
ただし、本当に日本人が少ない学校に行けば自然に英語使うので英語力が伸びやすくなるのと言えば答えは「No」です。
むしろ英語が話せないレベルの初級者にとってデメリットでしかありません。
フィリピン留学で初心者同士が拙い英語で会話しても伸びない
フィリピン留学でしっかりと学習しながら、授業外でも外国人と英語で話せば英語力は伸びるのは事実です。
しかし、その外国人が自分と同じ低レベルな英語で、お互いにいい加減な英語を使っていては英語力の向上にはほとんど効果はありません。
相手が外国人で英語を話しているとしても、友達同士で話しているとめちゃくちゃな英語でもその場の状況から理解してしまいます。
また、適当に単語を並べれば通じてしまうので、間違っていても誰も直してくれません。
そのように間違った練習はどれだけ続けても間違いです。
そんな間違いだらけの英語をどれだけ話しても英語力が伸びることはありません。
間違った英語をどれだけ聞いていてもそれぞれの癖が理解できるだけでリスニング力も伸びません。
そのような環境で勉強を続けていて、身につくのは英語力ではなく、コミュニケーション能力を上げるための度胸やサバイバル力だけです。
もちろん、コミュニケーション能力が1番大事なのでそれはそれで良いのですが、肝心の英語力を伸ばすことにはほぼ関係ありませんね。
英語が話せる環境にいれば英語が身につくのではなく、英語が話せるように正しい努力と学習をするから英語が身に付きます。
フィリピン留学はEOPで母国語禁止の学校が良い?
母国語禁止のEOP校だからといって英語力が伸びやすいというのは妄想です。
ハッキリ言って、英語が話せない人同士がEOPだからと、めちゃくちゃな英語で会話をしていても英語力なんて伸びません。
正確には気持ち程度は伸びるかも知れませんが、気持ち程度伸びたらそれ以上は効果なしです。
私自身がEOPの学校を約1年6ヶ月運営した経験からも言えますが、EOPというのは英語が話せるようになった人が利用すると効果があります。
しかし、英語が話せない段階の人がEOP環境に身を置いてもほとんど効果は無いです。
なぜかと言えば、英語が話せない人がEOPの学校へ行ったからと言って、英語が話せるようになりませんし、どれだけ聞いても聞き取れないものは聞き取れません。
英語環境に居れば英語が身につくのであれば、毎日英語のドラマや映画を見ているだけで話せるようになるという訳のわからない理屈と大差ありません。
英語を話せる人は話せない人に話しかけない
EOPの学校に入っても、英語を話せる人は英語を話せない人に話しかけません。
何故かと言えば、英語を話せる人は更に英語が話せるようになりたいからEOPを選んでいる訳で、わざわざ英語を話せない初級者のために練習台になって話せるように相手してくれる暇な人はいません。
私は、そうやって英語が話せない自分のレベルの低さに落ち込んで、部屋から出て来ない人や出てきても何も話さない人もたくさん見てきました。
EOP(母国語禁止)で英語力が伸びるのは気持ちの問題
学校内だけでなく、学校外も含めて絶対に母国語を話してはいけない完全EOP校を運営した私の経験からお話します。
EOPで大事なポイントは日本語を話さないことや日本語が聞こえない環境ではありません。
EOPで大事なポイントは、常に英語を話さないといけない環境であり、しっかりとした英語が日常的に聞こえる環境です。
EOPの環境でも聞こえる英語が文法も発音もいい加減な英語では英語力の向上にも、リスニング力の向上にもほとんど効果もありません。
正直に言って、そのような英語から学べることも少ないです。
特に、日本人同士ではどれだけカタカナ英語でも通じるので、そういった生活が長くなればなるほど変な癖が付くだけです。
話せている風に感じるだけで、外国人には通じない英語が身に付きますよ。
フィリピン留学で日本語禁止の学校へ行くメリット
フィリピン留学で日本語禁止の学校では以下のようなメリットがあります。
ただし、日本語禁止の学校へ行くメリットを有効活用できる人は全て自分が積極的に話す人ということが大前提です。
話しかけられないと話さない人や英語が話せない初心者にはほぼ意味がありません。
むしろ、英語が全く話せない人が日本語禁止の学校に入ると「会話したくないから話しかけないで」状態になるのが普通です。
英語の初心者は学習に日本語を使った方が効率が良い
最近ではフィリピン留学でもようやく認知されてきましたが、基礎の英文法などの学習は日本語の教材を使って、日本語で勉強する方が英語で勉強するよりも遥かに効率が良いです。
英語は英語で勉強した方が良いという理論があります。
しかし、それはあくまで基礎を卒業して応用を学んだり、もう少し理解を掘り下げたい人のための話しであって、これから英語の基礎を学習する人にはまったく当てはまりません。
こういったことも「留学は日本人が少ないほうが良い」という話と同じ勘違いの一つですし、初心者は英語の学習でも日本語で考えた方が効率よく学習できます。
フィリピン留学で国籍比率は英語が話せる人が気にすべきこと
これまでのような理由から、フィリピン留学で日本人が少ないこと気にする必要があるのはこういった方です。
最低限でもこの2つができないと思う人は日本人が少ない学校を選ぶ必要は無いですし、選ぶことでまず失敗する可能性が高まると思って大丈夫です。
何度でも言いますが、これから英語を学習するレベルの人に日本人が多い少ないはまったく関係ありません。
言ってしまえば、英語が話せるようになっている人はわざわざ初心者向けのフィリピン留学を選ぶ必要はありません。
それこそ、欧米留学でレベルの高いクラスに入った方がよほど効果的です。
上級者向けと言われるフィリピン留学もありますが、正直に言って私は話せるレベルの人にフィリピン留学はオススメしていません。
コミュニケーション能力に国籍は関係ない
少し話は変わりますが、日本語を聞きたくないという理由から日本人とのコミュニケーションを極度に拒む人もいます。
もちろん、考え自体は人それぞれですので、日本語を避けたければそれはそれでこだわりとして自由にすれば良いことです。
そういう方は、英語が話せる人だけが集まっている本気のEOPがある語学学校を選べば済む話しですしね。
しかし、日本語を聞くのが嫌なのにEOP校を選ばなかった場合でも「英語漬けになりにきたから日本人とは話したくない」とコミュニケーションを拒絶する人もいます。
それも一つの学習方法ではあるので試すのは自由ですが、個人的にはいくら本気で学習したくても他の人とのコミュニケーションを絶つのはどうなのかと思ってしまいます。
なぜかと言えば、普段日本にいると関わることはないだろうという自分の枠を越えた人と海外で知り合うチャンスを捨てるなんて非常にもったいないからです。
英語に集中したい気持ちは分かりますが、英語が話せる人達の大多数が言うように、英語はただのコミュニケーションツールの一つです。
今後、英語を使ったコミュニケーション力や会話の知識を身に付けるためにも、フィリピンで出会ういろんなタイプの人達と軽くでも知り合う程度の事を日本語で話す余裕くらいあってもいいんじゃないでしょうか。
英語が話せるから外国人と話せる訳ではない
英語は外国人とコミュニケーションを取るためのひとつの手段でしかありません。
「英語を話せたら外国人と会話ができる」と考えるのは間違いですし「英語を話せたら海外で仕事ができる」と考えるのも間違いです。
英語が話せるということはあくまで外国人と話せる可能性をひろげ、海外で働ける可能性が少し増えるだけです。
どういうことかと言えば、実際には海外で生活していても日常生活において英語を使う場面は限られています。
私達がお客さんとして使う英語は相手も仕事なのでそれなりに話を聞いてくれますが、実際に海外生活に英語が必要かと言えばたいして必要ありません。
自分がお金を出す側のお客さんなのであれば、英語なんて話せなくてもどこの国でもお金とジェスチーだけでだいたい生きていけるからです。
世界一周旅行だって、お金を出すことで何だって解決できるでしょう。
しかし。
外国人と深い会話ができるような友達になりたい
海外で外国人を相手に仕事をしたい
このように考えた場合は話しが違います。
仕事の面接で面接官が語学学校の先生のように親切に話を聞いて、あなたが話しやすく話題を振ってくれるかと言うとそんな訳はないです。
道端で出会った外国人ですら、よほどの気の良い人でなければそんなに親切に耳を傾けてくれる訳ではありません。
英語を話せたとしても自分から積極的に話して、その内容が相手の興味を引かなければ誰にも相手にされないことなんていくらでもあります。
そんな時に大事なことは英語を話せるかどうかは関係ありません。
あなたの話に魅力があるかないか
あなたの話が面白いかどうか
自分から話題を作れるかどうか
こういったことです。
英語であろうと、日本語であろうと、あなたが話したい人を選ぶように相手もあなたと話すことに何かメリットがあるかどうか見定めていて当たり前です。
そんな人間力を高める為にも、特に10代、20代の人には日本語であろうといろんな人と出会って、いろんな会話をすることを私はお勧めします。
フィリピン留学の日本人にはいろんな業種の人がいる
韓国系や格安系の学校には若い学生が集まることが多いのであまりいませんが、特にホテル滞在型やコンドミニアム滞在系などの費用が高い学校には社会的地位のある社会人が多いです。
例えば、会社経営者、会社役員、投資家、弁護士、起業家、医者、大手広告会社など、普通の会社員とは違った経歴を持つ人が集まりやすいですので、少し話をするだけでもいろんな話が聞けて勉強になります。
ある意味でそういった人達と交流を持ちたい人には社会人向けのフィリピン留学は非常に良い環境だと言えます。
日本では住んでいる環境が違って袖振り合うこともない人と気軽に知り合えることもフィリピン留学のおおきな魅力の一つです。
国籍比率を考えて日本人を避けるデメリットよりも、日本人と知り合いになることで得るメリットの方が遥かに大きいですね。
まとめ
英語が話せるようになるかどうかは、日本人が少ない環境かどうかはまったく関係なく、正しい学習方法でしっかりと量をこなして学習するかどうかです。
むしろ、日本人が好む環境を作っている日本資本の学校の方が、より学習に集中できて良い場合が多いです。
留学は日本人が少ないかどうかではなく、自分の目的に向けて正しい学習ができる学校を選び、徹底的に頑張る努力の方が遥かに大事ですね。
英語漬け環境は英語が話せるようになってから考えれば十分です。