こういった希望に沿った学校もあるにはあります。
しかし、問い合わせをする人と私のようにフィリピンに慣れている人とは感覚に大きな違いがあります。
・施設が綺麗(フィリピン感覚)
・治安が良い(フィリピンの中ではという話)
・周辺環境が良い(フィリピンの中では良い)
・静かな環境(車の音はしなくても生活音や鶏などはうるさい)
・害虫駆除で虫が出にくい(マシになるだけで運です)
フィリピン留学に流れている「大丈夫」「最高」「最適」という情報を何でも鵜呑みにすると後悔する可能性が高まります。
特にシニアの方や社会人ではフィリピン留学が向かない人もいるので要注意です。
この記事は、フィリピン留学してみたいけど何かと不安がある方や留学したことを後悔したくない方向けの記事です。
フィリピン留学が向かない人
今やフィリピン留学は20代前後の若者や親子留学だけのものではありません。
30代から50代の社会人、60代~70代のシニア層の方まで幅広い年代に活用されています。
特にセブは東南アジアでは治安も良く、日本から近いということもあり短期留学でも留学しやすいので、多くの留学生が訪れていますね。
しかし、何処の学校もホームページに書いているような
「質の高い先生」
「高品質な授業」
「安全」
「施設が綺麗」
「ご飯が美味しい」
などを100%信用してしまうと痛い目に遭いますので要注意です。
たとえ、そういった宣伝が嘘では無かったとしても「自分がそれなら大丈夫!」と思うレベルと学校が「うちは本当に最高!」と思っているレベルに温度差があれば何の意味もありません。
そういったことを含め、下記のようなタイプの方にはフィリピン留学をお勧めしません。
1.日本的な感覚を捨てられない方
2.虫を見ると大騒ぎして怒ってしまう方
3.排気ガスや乾燥ですぐに喉を痛めて咳が止まらなくなる方
4.ネイティブ英語を夢見てフィリピン訛りなどを気にしすぎる方
5.すでに話せる状態の上級レベルの方
それでは一つ一つなぜ止めたほうが良いかご説明していきましょう。
日本的な感覚を捨てられない人
日本の感覚と同じ様にフィリピンで生活できると思う人はフィリピンは向きません。
基本的にフィリピン人にとってはお客さんが一番大事な人ではありません。
優先順位は、仕事上であればオーナーが断然1番、次は自分、最後がお客さんです。
学校にいる日本人スタッフは生徒さんはお客さんと理解しているので出来る限りのサポートをするべきと使命に燃えていたとします。
しかし、実際に留学生を教える先生やフィリピン人スタッフにはそんなことを考えていない人の方が多いです。
どうしてもお客さんに低姿勢なサービスを求める潔癖な日本人は、物事を日本基準に考えるので日本的な感覚での当たり前を求めてしまいます。
例えば授業中でもこのようなことで先生に怒る人もいます。
・授業中に先生が足を組んで椅子の背もたれにもたれながら話す
・授業中に先生が腕を組むのは偉そうで態度が悪い
・先生が授業中に底が濡れたコップを机におくのが嫌
「この国の人達はどうしてそんなことがわからないのかな?」などを声高に言われる方もいます。
しかし、それがどれだけ日本人的感覚で正論であろうと、フィリピンの人達はこう思っています。
ハッキリ言ってフィリピンの人達に
なんて考えは米粒ほどもありません。
正直言って時間の無駄です。
間違いなく「面倒くさい日本人だな・・・」と思われているだけです。
何でも対応してくれると期待しすぎる人
これは、学校やエージェントが誇張し過ぎなことが悪いとも言えるのですが、学校が考えているサポート内容はあくまで、フィリピン感覚で可能なサポートです。
しかし、留学生側が期待するサポートは日本基準ということが非常に多いです。
何かあれば日本人スタッフに任せれば大丈夫。
何かあれば何でも助けてもらって当然。
困ってもなんとかしてくれるだろう。
このように期待し過ぎるのも止めた方が良いです。
日本資本の学校の体験談や感想などを見ていると「日本資本の学校なのに全然日本的な対応でないのが残念だった」というコメントが良くあります。
この一番の原因は語学学校はあくまで学校であり、留学生はこの学校のルールを守るべき生徒だと考えている学校が圧倒的に多いからです。
しかし、生徒さん側は「お金を払っているお客様だ」と考えているので期待値に大きな差が出てしまいますね。
日本のサービスを比較対象にして、日本を基準にすることを止められない方は観光旅行以外で海外に出ることを止めた方が良いです。
虫を見ると大騒ぎしてしまう人
虫が出るかどうかを気にしすぎる人は止めておきましょう。
ゴキブリ、蚊、蟻などの虫が好きな人なんてホトンド居ないと思いますが、フィリピンで避けて通ることなんてできません。
高級ホテルでどれだけ綺麗にしている部屋でも、部屋の中で何か食べて、食べカスを落とせばすぐにアリが行列を作ります。
もちろん場所によりますが、少し強めの雨が降れば、すぐに道が冠水してしまい排水から水が溢れ出すのと一緒にゴキブリがうじゃうじゃ出てくる様な環境です。
道端にゴミが散乱していることも普通ですし、水たまりからドブ臭い匂いが漂ってくることは当たり前です。
正直に言って、このような環境で絶対に虫が見たくないと言われても無理です。
ホテル滞在型の施設などでは、害虫の駆除や禁忌剤を散布しているところもあるので、12週間滞在してもゴキブリを見ない人もいます。
しかし、同じ施設で入学初日に出会ってしまう人もいますので、出るか出ないかは完全に運です。
出ないことを期待するのではなく、出ることを前提にして留学できない方にはフィリピンは向かないので止めた方が懸命です。
ハワイなど異常に費用が高くても綺麗な国をおすすめします。
排気ガスや乾燥ですぐに喉を痛めてしまう人
「セブの空気が悪すぎる!」
と言う方が少なくないのですが
「それは場所によるのでセブで一括りにするのはどうか。」
と、私は思ってしまいます。
しかし、喉が弱い方にはかなりキツイようですね。
セブに到着後、2~3日したら咳が止まらなくなり「ツライ」とおっしゃる方もそれなりにいます。
確かに、交通量の多い道路沿いはかなり空気が悪いです。
観光のつもりで幹線道路沿いを歩いたアトに喉のケアを忘れれば私でもやられることがあります。
ただ、幹線道路から100mも内側に入れば全く気にならないのも事実です。
しかも、完全に幹線道路に面している学校なんてほとんどありません。
また、学校で生活していて空気が悪いなんてことは無いのですが、見えないだけで学校内でもホコリやカビは発生しています。
狭い空間なので他の生徒さんから病気をもらってしまう人もいます。
ショッピングモールなどでウロウロしていると、これもまたホコリにやられます。
ですので、喉が弱く環境の変化にやられやすい方はフィリピンは向かないですね。
フィリピン留学でネイティブ英語を期待しすぎる人
という気持ちは、同じ英語学習者として良くわかります。
しかし、フィリピン留学はあくまでフィリピン人から基礎英語を学ぶ場所であって、ネイティブ英語を学ぶ場所ではありません。
どれだけ、フィリピン人の先生が優秀でも、フィリピン留学でネイティブのように話せるようになるのは無理です。
フィリピン人の先生は勉強して話せるようになった人達ですので、ネイティブが使う英語とは所々で異なりますし、ネイティブの言い回しを教えることもできません。
英語を教えることには何の問題もない綺麗な発音でも、あくまでフィリピン英語のアクセントとイントネーションです。
ネイティブ英語にこだわりたい方はネイティブ圏への留学を強くお勧めします。
ただ、90%以上が英語がしっかり話せないレベルの日本人留学生がネイティブ英語にこだわる必要は全く無いです。
フィリピン留学でもしっかりとしたトレーニングされた先生であれば学べることは山程ありますよ。
初心者がネイティブ圏に留学すれば失敗することは目に見えていますしね。
すでに話せる状態の上級レベルの人
私がいつもお勧めしないのは、すでに話せるレベルの上級者の人です。
もちろん、日本人英語学習者レベルでは上級者と言っても、先生達の会話力と比べれば断然負けている人ばかりです。
普通の先生クラスでも勝てるレベルの日本人には会ったことが無いです。
英会話という面だけで見れば、良い先生に当たれば多少学ぶことはあります。
ただ、得られる物は初心者や中級者に比べて圧倒的に少なく、コストパフォーマンスも良いとは言えません。
すでに英語が話せるレベルの人はフリートークになることが多いですし、そのフリートークも非常にレベルの低い雑談になることが多いです。
授業では、フィリピン人の若くて他の世界を知らない先生達に生徒の方が知識を与えてあげるという、どちらが先生か分からない状態になりますね。
そのような適当にしゃべって終わりの授業をするのであれば、オンライン英会話で十分です。
フィリピン留学すると間違いなく後悔する人
超初心者で中学1年生レベルの文法が理解できていない人は「まだ」フィリピン留学には来ない方が良いです。
行けばなんとかなるだろうと思うかも知れません。
しかし、そのレベルの方が来てどうにかできる学校は極少数です。
留学したとしても理解できない場面の方が遥かに多く、無駄な時間を多く過ごすことになって何もせずに留学した自分に後悔することになります。
まず、どれだけ最低でも中学1年の文法学習とドリルを使った短文作りの練習をしてから留学することを強く強くおすすめします。
フィリピン留学が向く人
フィリピン留学が向かない人について書いてきましたが、反対にフィリピン留学が向く人はこんな方です。
まとめ
私の経験上で言えば、フィリピン留学を楽しんでいる方はトラブルがあっても笑い話として怒りながらも嬉しそうに話します。
また、もし何かあってもまずは自分でどうにかしようとする人が多いです。
エージェントというビジネスをしている私がフィリピン留学のマイナス面言い過ぎるのは間違っているかも知れません。
しかし、フィリピン留学にはメリットとデメリットがありますので、自分の中で折り合いがつかないのであればエージェントが大丈夫と言おうが止めておいた方が良いですね。
私は個人で営業していますので、全て自分の責任でかなりぶっちゃけてご相談にのります。
ただ、一般のエージェントであれば学校のことを悪く言い過ぎることはできません。
ビジネスですので、絶対にやめた方が良いと思う人にも全力でおすすめするのが仕事です。
最終的に納得して決めるのは自分自身ですので、多少の認識の違いは目を瞑ることも精神衛生上でも大事なポイントですね。